北欧映画って「サスペンスが多そう」や「暗そう」というイメージを持たれている方もいるのでは。
実は、私もそういったイメージを持っていました。
でも、実際見てみると色彩豊かな北欧インテリアや心温まるストーリーの映画があるんです。
なので今回の記事では、見ると暖かい気持ちになれるスウェーデン映画とアイスランドとデンマークの共同制作映画を1つずつご紹介したいと思います。
どちらも北欧を代表する有名な映画なので、分かりやすいストーリーでおすすめ。
そして、北欧ワーホリに興味がある方は映画を通してさらに国のイメージがしやすくなるかと思います。
5分くらいで簡単に読めるようにまとめたので、ぜひ読んでみてください!
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スウェーデン映画「シンプル・シモン」
参考:Amazon
「シンプル・シモン」2011年にスウェーデンで公開、2014年に日本で上映された映画です。
ストーリーをざっくり説明すると、アスペルガー症候群の主人公シモンが、大好きな兄サムのために「完璧な恋人」探しに奔走するお話。
こちらの映画は、北欧映画の中でも数々の賞を受賞していて非常に有名な作品です。
- 2011年アカデミー賞外国語映画賞のスウェーデン代表作品
- 2011年パームスプリングス国際映画観客賞劇映画部門第2位
- 2011年SKIPシティDシネマ映画祭審査員特別賞受賞
日本国内でも、各地の映画祭で大好評だったので国内上映が決定したほど。
公開してから今年で8年目ですが、ストーリーだけでなくカラフルな色彩や素敵な音楽などいろんな角度から楽しめる映画です。
あらすじ
他人の感情がわからない!触られるのが大嫌い!
アスペルガー症候群のシモンが大好きなお兄ちゃんのため、「完璧な恋人」探しに夢中になるうちに、気づいたこと・・・
物理とSFが大好きなシモンは、気に入らないことがあると自分だけの“ロケット”にこもり、想像の宇宙へ飛び立ってしまう。
そんなシモンを理解してくれるのは、お兄ちゃんのサムだけ。でも、シモンのせいでサムは恋人に振られてしまう。
彼女がいなくなって、落ち込むサム。そのせいで自分のペースを乱されるシモン。
サムに「完璧な恋人」さえいれば、生活が元通りになると考えたシモンは、サムにぴったりな相手を探し始める。
そして、偶然出逢った天真爛漫なイェニファーに狙いを定め、ある計画を実行に移すが・・・。
おすすめポイント
「シンプル・シモン」は、
- アスペルガー症候群とカラフルな色彩
- ストレートな感情表現が面白い
- 主人公を演じた俳優のギャップ
の3つがおすすめポイント。
全体を通して明るいこの作品は、「元気になりたいとき」におすすめしたい映画です。
アスペルガー症候群とカラフルな色彩
「アスペルガー症候群」はこの映画の大きなテーマのひとつ。
このテーマを、ポップなストーリーとカラフルな色彩で表現した今までにないスタイルの映画です。
北欧デザインのインテリアやファッションは、言うまでもなくカラフルで見飽きません。
あまりにも色彩豊かすぎて、登場人物それぞれの性格や表情にも色がついているように思えてきます。
決して軽い気持ちで見れるテーマではありませんが、暗く重くならずに真っ直ぐ受け止められるのもこの映画の素敵なところではないかと思います。
アスペルガー症候群とは
乳幼児期からみられる、広汎性発達障害のひとつ。言語や認知の発達に異常は認められないが、社会性が欠如し対人的なコミュニケーションがうまくとれず、特定の興味や動作・習慣、儀式などへの執着が特徴的にあらわれる。ある種の天才性は、この障害に関連するという指摘もある。
ストレートな感情表現が面白い
参考:きーせるばっはぶい
宇宙が好きだ。
感情がない宇宙には誤解も混乱もないから。
この映画の主人公であるシモンは常に無表情。
そんなシモンに対して、周りにいる人たちは感情によって表情をころころと変化させます。
この映画では全体を通して、気持ちいいぐらいにみんな言葉も感情も表現がストレート。
それでうまくいったり、いかなかったり…
特にシモンの兄サムの恋人候補で登場する「イェニファー」が、とにかく可愛くて面白いのでぜひ!
そして、北欧インテリアの魅力だけじゃなく、ストーリーや登場人物にそれぞれ魅力ある面白い映画だと思います。
シモン役を演じた俳優のギャップ
参考:シネマトゥデイ
主人公のシモンを演じたビル・スカルスガルドさんは、実はホラー映画「It/イット」でピエロ役を演じている方。
知ったときは衝撃でした。あの無表情のシモンが…そんなに口角が上がるはずない…と。
「It/イット」を見たことがある方に特に、「シンプル・シモン」を見ていただきたい。
ギャップに相当びっくりすると思います。
アイスランドとデンマークの共同制作映画「好きにならずにいられない」
参考:Amazon
2015年北欧映画でNo.1になり、日本で2016年に公開されたアイスランドとデンマークが制作した映画「好きにならずにいられない」。
アイスランドに住んでいる、主人公フーシの不器用さと純粋さに心を打たれました。
あらすじ
43歳独身、デブ、オタク。
シャイで冴えない大男が、吹雪の夜に。
運命的な恋をした…!アイスランドに住む43歳独身・オタク・女性経験ナシ・シャイで冴えない大男のフーシ。空港の荷物係として単調な日々を送るフーシの唯一の楽しみは、戦車や兵士の小さなフィギュアを集めてジオラマを作ること。そんな息子を見かねた母は、出会いのチャンスを作ろうと誕生日にダンススクールのクーポンをプレゼントする。母親の期待にこたえようとしぶしぶ出かけたフーシだったが、そこで心に傷を負った一人の女性と出会い、孤独だった人生に変化が訪れるー。
自分にコンプレックスを持ち、外の世界に飛び込む勇気を持たなかったフーシが、愛する女性を守りたい一心で、知らず知らずのうちに自分の殻を破り、新しい世界に飛び込んでいく。純情な大男フーシが初めて経験する、小さな恋の行方は…!?
とびきりチャーミングで心揺さぶるオフビート・ロマンスに、誰もが虜にならずにいられない!
おすすめポイント
「好きにならずにはいられない」は、
- 切ないけど暖かいストーリー
- じわじわと前向きになれる
- 踏み出す一歩が大きくなくてもいい
の3つがおすすめポイント。
「前に進みたいけどなかなか勇気がでない」という人におすすめしたい映画です。
切ないけど暖かいストーリー
参考:好きにならずにいられない – フクイヒロシ
切ない。でも、暖かい映画なんです。
どこか物悲しげで自分の殻にこもった主人公の「フーシ」が、少しずづ少しずつ変わっていくストーリーです。
自分の作ったテリトリーの外に出ることは怖いけど、前に進む大切さを教えてくれる映画だと思います。
ヒリヒリするほど切ない!だけどほのかに暖かい。
人の幸せってそれほど大きなものではなく、ちいさなところに隠れている。
それを見つけるかどうかが重要ということを、この映画は教えてくれる。松崎健夫さん(映画評論家)よりコメント
じわじわと前向きになれる
孤独がテーマだけど、前向きな気持ちになれるのがこの映画の特徴。
とにかく純粋で優しい主人公「フーシ」を見ていただきたい!
ストーリー自体は、ジェットコースターのような激しい展開はありません。
でも、彼の純粋さと優しさがじわじわと少しずつ気持ちを前向きにさせてくれます。
優しすぎることは誰かにとって迷惑かもしれない。
純粋すぎることは多くの誤解を生むかもしれない。
それでも。本当のかっこよさってこういうことだと思う。
こういう大人になれなかった自分が悲しいし悔しかった。
大好きな映画です。今泉力哉さん(映画監督)よりコメント
踏み出す一歩は大きくなくてもいい
よし行くぞ!という一歩を自分で踏み出すって相当勇気がいること。
この映画では、たとえ小さな一歩でもそこで得た経験は、次への大きなステップになるということを教えてくれます。
北欧映画に興味がある方には、ぜひ一度見ていただきたい作品です。
アイスランドから届いた、心に鍵をかけてしまった、不器用な大人のためのボーイ・ミーツ・ガール。
自分のルールに閉じこもって生きてきた人たちが見つける新たな世界への手がかりを、愛さずにはいられなくなる。
細谷美香さん(映画ライター)よりコメント
まとめ
今回は北欧映画の、
- シンプル・シモン
- 好きにならずにいられない
の2作品をご紹介しました。
どちらの映画も3年程前に偶然出会った作品で、初めて見たときは衝撃的でした。
「シンプル・シモン」はテーマと表現のギャップに、「好きにならずにいられない」は感情表現の繊細さに。
個人的なおすすめではありますが、
- 北欧映画を見たことない
- 北欧ワーホリに興味がある
という方には特に、見ていただきたいなと思います。
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